第42回日本農業賞・特別部門 第9回食の架け橋賞「大賞」を受賞しました
喜多方市小学校農業科が
第42回 日本農業賞・特別部門 第9回 食の架け橋賞「大賞」を受賞しました。
今回の受賞は、地域の皆様、学校関係者の皆様の受賞です。今後とも喜多方市小学校農業科へのご指導、ご協力をお願いいたします。
平成25年3月10日に東京都渋谷区NHKホールにて表彰式が行われ、農業科支援員の皆様、農業科研究会アドバイザー、JA会津いいで、喜多方農業普及所、宮城学院女子大学 佐藤幸也教授、JT生命誌研究館 中村桂子館長、JA福島中央会の皆様など総勢31名で参加いたしました。
応募内容
- 取組名称 全小学校での「喜多方市小学校農業科」の実践
- 応募者 福島県喜多方市教育委員会
- 第9回食の架け橋賞応募内容[PDFファイル/199KB]
「大賞」受賞理由
- 喜多方市ではすべての小学校において「農業科」という授業科目があり、市の基幹産業である農業を教育活動に取り入れている。田植え体験、稲刈り体験といった一部だけを切り取ったものではなく、一年を通して、一連の農作業を実体験することを目指した。さらに地域の農業者に指導と支援をお願いしており、90人近くの農家が協力している。食育教育は各地で盛んに行われているが、こうした取り組みは全国でも例を見ない。
- 実施しているのは3年生から6年生までの総合学習の時間。年間の半分にあたる35時間をあてている。「農業を教える」のではなく「農業で教える」ことに力点を置いており、豊かな心や社会性、主体性の育成を目指している。
- 農業科の中で栽培する品目は稲やダイコンなど。夏休みの間に収穫期がやってくるトマトやきゅうりを避けたり、収穫した後加工まで体験できる品目を選ぶことで、幅広い授業内容を実現している。授業に使用する副読本も非常に質の高い内容に仕上がっている。
- 食農教育はとかく、教師個人のスキルが授業のレベルを決めてしまう傾向にあるが、喜多方市では研究会を設置し、新任の教師に対して研修会を実施するなどレベル向上や取り組みそのものの点検を行うなどサポートの仕組みもしっかり作られている。
- 他地域に広がっている例はなく、取り組みの難しさも実感するが、その一方で、子どもたちが地域の農家や自分の祖父母と農作業やたべものについて話をする機会が増えた、地域への愛着が高まったなどさまざまな効果が現れている。今後も継続した取り組みを期待したい。
以上の点が高く評価され、大賞に決定した。
日本農業賞・特別部門 食の架け橋賞とは…
この賞は、「未来の豊かな生き方」へのヒント・架け橋となる食や農の活動を表彰するものです。
産直やグリーンツーリズム、食育などの活動のほか、新たな生き甲斐として農業に取り組む団塊の世代を支援する活動や未来の食や農の担い手として先進的な取り組みをしている高校生や大学生、新規就農者なども対象とし、「未来のいきいきとした地域作り」の参考となる事例を発掘していきます。
またその結果をNHKの放送およびJAグループの媒体等を通じて紹介することで、日本農業の未来のあり方を提言していきます。
主 催 日本放送協会 全国農業協同組合中央会 都道府県農業協同組合中央会
後 援 農林水産省 都道府県
関連URL
日本放送協会(NHK)<外部リンク>
全国農業協同組合中央会(JA全中)<外部リンク>