カシノナガキクイムシの被害と対応を紹介します
カシノナガキクイムシの被害と対応について
カシノナガキクイムシの被害
被害は、8~9月にかけて、ミズナラ・コナラが赤く枯れてくる被害です。根元直径が30cmを超え、外観的には健全な木が、一本まるごと枯れてしまいます。
被害木には、地際から2mあたりまで、多数の径2mmほどの穴が空き、粉状の木屑が排出されています。これが、体長5mm弱のカシノナガキクイムシの穿孔で、一夫一婦で繁殖しています。
カシノナガキクイムシ成虫は、木の辺材部に坑道を掘り、材部にアンブロシア菌と総称される菌類を繁殖させ、幼虫・成虫ともこれを餌とします。親虫は、翌年まで子の世話をし、材内で羽化した新しい成虫は、親のつくった坑道から、7月頃に脱出します。
アンブロシア菌は雌によって材内に持ち込まれ、その中の一つにナラ菌があり、接種試験で病原性が確認されています。つまり、多数のカシノナガキクイムシが穿孔し、いたる所に病原菌が植え付けられて拡大することにより、水分の通導組織が破壊され、機能しなくなって、水が上がらなくなるのです。
急激な枯れは、水分の通導組織が塞がれて、通水機能が停止し起こります。被害にあった木は、地上部が枯れた後、地下部がならたけ病に侵されるため、萌芽枝の発生などもなく、再生しません。
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