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中東呼吸器症候群(MERS)

印刷用ページを表示する 掲載日:2015年11月4日掲載

市民の皆様へ

  • 中東呼吸器症候群(MERS)は咳などの飛沫から感染することが知られていますが、感染力は強くはありません。中東へ旅行なさる場合には感染源であるラクダへ接触しないように気をつけるとともに、中東・韓国いずれにおいても感染者との接触や医療機関への訪問を極力避けるようにしてください。
  • MERSの発生国から帰国された方で、発熱やせきなどの呼吸器症状がある方は、入国時に検疫所の健康相談室へお立ち寄りください。
  • 帰国後14日以内に、発熱や咳などの呼吸器症状がみられた場合、最寄りの保健所に電話相談してください。その後、医療機関を受診する場合には、感染を広げないためにマスクを着用して、保健所および医療機関の指示に従ってください。

MERSに関するQA (厚生労働省ホームページより)

中東呼吸器症候群(MERS:マーズ)とは何ですか?

 中東呼吸器症候群(MERS:Middle East Respiratory Syndrome)は、2012年に初めて確認されたウイルス性の感染症です。原因となるウイルスはMERSコロナウイルスと呼ばれています。2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS(サーズ))の原因となった病原体もコロナウイルスの仲間ですが、SARSとMERSは異なる病気です。

MERS患者が国内で発生する可能性がありますか?

 中東地域等で感染し、日本入国後に発症する可能性があります。ただし、適切な対策をとることにより、感染拡大を防止することができます。

MERSはどこで発生していますか?

 主として中東地域(アラブ首長国連邦、イエメン、イラン、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、ヨルダン、レバノン(2015年6月5日現在))で患者が報告されています。このほか、ヨーロッパ(イタリア、英国、オーストリア、オランダ、ギリシャ、ドイツ、フランス、トルコ)、アフリカ(アルジェリア、エジプト、チュニジア)、アジア(フィリピン、マレーシア、韓国、中国)および北米大陸(アメリカ合衆国)からも患者の報告がありますが、これらはすべて、中東地域への渡航歴のある人もしくはその接触者であることがわかっています。なお、最新のMERS発生状況はWHO Disease Outbreak Newsのサイト(英語)(http://www.who.int/csr/don/en/<外部リンク>)でみることができます。

MERSにかかると、どのような症状が出ますか?

 主な症状は、発熱、せき、息切れなどです。下痢などの消化器症状を伴う場合もあります。MERSに感染しても、症状が現われない人や、軽症の人もいますが、特に高齢の方や糖尿病、慢性肺疾患、免疫不全などの基礎疾患のある人で重症化する傾向があります。中東地域からMERSの確定症例としてWHOに報告された者のうち、症状が悪化して死亡する割合は、約40%とされています。

どのようにしてMERSに感染するのですか?

 人がどのようにしてMERSに感染するかは、まだ正確には分かっていません。2015年5月以降韓国で患者が発生していますが、多くが、韓国内の病院での院内感染によるものであると考えられています。患者から分離されたMERSコロナウイルスと同じウイルスが、中東のヒトコブラクダから分離されていることなどから、ヒトコブラクダがMERSウイルスの保有動物であるとされており、感染源の一つとして疑われています。日本国内のヒトコブラクダを調査した限りではMERSコロナウイルスを保有している個体は確認されていません。一方、患者の中には動物との接触歴がない人も多く含まれています。家族間や、医療機関における患者間、患者-医療従事者間など、濃厚接触者間での感染も報告されています。主に、飛沫感染(咳やくしゃみなどによる)または接触感染による感染であると考えられています。

MERSに対する予防方法はありますか? どのように治療するのですか?

 MERSの発生が報告されている地域においては、咳やくしゃみなどの症状がある人との接触を避け、また動物(ラクダを含む)との接触は可能な限り避けることが重要です。また、現在、MERSに対するワクチンや特異的な治療法はありません。患者の症状に応じた治療(対症療法)になります。

MERSはヒトからヒトへ感染しますか?

 海外の感染予防対策の実施が不十分な医療機関等においては、患者から医療従事者や他の患者等に感染した例が報告されています。ただし、季節性インフルエンザのように、次々にヒトからヒトに感染すること(持続的なヒト-ヒト感染)はありません。

中東地域等、MERS患者の発生が報告されている地域に旅行する場合に注意することはなんでしょうか?

 これらの地域への旅行は制限されていませんが、旅行する場合は以下のことに注意して下さい。

旅行前

 糖尿病や慢性肺疾患、免疫不全などの持病(基礎疾患)がある方は、MERSに限らず、一般的に感染症にかかりやすいので、旅行の前にかかりつけの医師に相談し、渡航の是非について検討してください。渡航前に現地の最新の情報を検疫所ホームページ、外務省 海外安全ホームページ、在外日本国大使館ホームページなどで確認してください。

旅行中

 現地では、こまめに手を洗う、加熱が不十分な食品(未殺菌の乳や生肉など)や不衛生な状況で調理された料理をさけ、果物、野菜は食べる前によく洗う、といった一般的な衛生対策を心がけてください。咳やくしゃみの症状がある人や、動物(ラクダを含む)との接触は可能な限り避けましょう。
咳、発熱などの症状がある場合は、他者との接触を最小限にするとともに、咳エチケット(マスクをする、咳・くしゃみの際はティッシュペーパーなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむける、使用したティッシュペーパーはごみ箱に捨て、手を洗うなど)を実行しましょう。日常生活に支障が出る程の症状がある場合は、医療機関を受診してください。

旅行後

 帰国時に発熱や咳などの症状がある方は、空港内等の検疫所へご相談ください。帰国後14日以内に、発熱や咳などの症状がみられたら、直接医療機関には行かずに、事前に最寄りの保健所に連絡の上、中東地域等に滞在していたことを告げてください。 症状がある間は、他者との接触を最小限にするとともに、咳エチケットを実行してください。

厚生労働省ではどのような対策を行っていますか?

 MERSは、平成27年1月21日から、感染症の予防および感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)において、二類感染症(1月21日より前は、二類感染症相当の指定感染症に指定されていました)に指定されています。これにより、国内でMERSの患者が発生した場合、医師による患者の届出や、患者に対する適切な医療の提供等が、法律に基づいて行われますまた、MERSに感染した疑いのある患者が見つかった場合、検査を迅速に実施し、感染の有無を確認できるよう、全国の自治体と検疫所にMERSウイルス検査のための試薬を配布するなどして、検査体制を整備しています。空港等の検疫所では、MERSの発生国からの入国者・帰国者でMERSに感染した疑いがある場合、MERSウイルスの検査や健康監視を行っています。このほか、検疫所のホームページやポスターの掲示を通じて、渡航者や帰国者に対する注意喚起を行っています。引き続き、WHO等を通じて最新情報を収集し、国民の皆さんに提供していきます。

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