旧甲斐家蔵住宅の保存修理工事を行っています。
保存修理工事の目的
甲斐家蔵住宅は、甲斐家の四代目吉五郎が7年の歳月をかけ、1923年(大正12年)に完成させたと伝わる贅の限りを尽くした蔵住宅で、2023年(令和5年)に築100年を迎えました。
しかし、これまでの度重なる災害や経年劣化により、破損や外壁の漆喰の剥離・剥落が見受けられ、さらには、耐震診断の結果、建物の強度が十分ではないことが分かり、多くの方に安全にご覧いただくためには、構造補強や壁・屋根などの修理をはじめ、防災設備や利便性を考慮した整備が必要となりました。(2023年(令和5年)より休館中)
保存修理工事は、令和5年度から本格的に開始し、令和12年度まで行うこととしています。
工事の予定について
旧甲斐家蔵住宅の保存修理工事は、喜多方市として初めて「建築基準法の適用除外」を行うもので、市内の歴史的建造物の保存修理における指標となり、伝統文化を活用した取組を活性化させる「フラッグシップ」となることを目指しています。さらに、当初の伝統工法に従い、大工や左官職人の技術の育成・継承を図りながら修理を進めていきます。
- 2022年(令和4年) 実施設計等
- 2023年(令和5年) 保存修理工事(活かし解体等)、実施設計
- 2024年(令和6年) 保存修理工事(活かし解体等)
- 2025年(令和7年) 保存修理工事(構造補強等)
- 2026年(令和8年) 保存修理工事(構造補強等)、実施設計
- 2027年(令和9年) 保存修理工事(構造補強、左官工事等)
- 2028年(令和10年) 保存修理工事(構造補強、屋根修理、外壁修理等)、実施設計
- 2029年(令和11年) 保存修理工事(構造補強、防災設備等)、実施設計
- 2030年(令和12年) 左官工事等
特別公開について
保存修理工事期間中、甲斐家蔵住宅の内部を見学できる「特別公開」を行っています。(年1回程度)一般公開されていた時期にはご覧いただけなかった部分や、今後、工事が進むにつれて見ることができなくなる建物の内部構造などをご覧いただくことができます。
令和7年度の特別公開は、令和8年3月に実施予定ですので、詳細が決まりましたら改めてお知らせします。
工事の進捗状況について
2023年(令和5年)
活かし解体を主とする工事を実施しました。
2024年(令和6年)
前年に引き続き、活かし解体を主とする工事を実施しました。